Interview
ブランド部門賞
受賞に対するコメント
この度は大変光栄な賞をいただき、ありがとうございます。
中川政七商店では2007年にECサイトが立ち上がりました。現在は、約60の直営店と、ECサイトコミュニケーションを本格的に統合し、あらゆるタッチポイントで統一感あるブランドの世界観を表現できるよう、精進しています。ECのプロの方々にブランド部門賞に選んでいただけたことは、これまでの積上げの成果として本当に嬉しく思います。
CRMを取り組む上で重要な要素の一つ【ブランド】において、
重要な事や育まれて来られた事をエピソードも添えてお聞かせ下さい。
弊社は「日本の工芸を元気にする!」というビジョンを掲げ、長く工芸が続くよう事業を営んでいます。ですので、ただ商品を販売するのではなく製造背景を届けることで、お客様が工芸を暮らしに取り入れたくなることを意識しています。例えば、和紙の商品であればその作り手を取材し、和紙職人さんの様子を販売ページに掲載したり、商品が使われている様子を読み物にしています。また、商品によってはシナリオメールを配信し、購入後の愛着が増すようなコンテンツをお届けしています。
会社の想いを【社内外】へ、どのように浸透されていらっしゃるのでしょうか?
実店舗、ECサイト、メルマガ、SNSといったアナログもデジタルも駆使したタッチポイントにおいて、商品を起点に、ものづくりやそれがもたらす暮らしの心地好さが伝わるように励んでいて、特に読み物コンテンツには力を入れています。商品の機能だけなく、産地の取材記事などを通してお客様にものづくりの背景を伝えるとともに、商品を暮らしにどう取り入れるのかを伝え、ブランドの想いに共感していただけるよう工夫しています。
これから先のEC通販業界/CRMにおいて、必要とされる事についてお聞かせ下さい。
実店舗の運営を軸とするゆえ、これから先の通販業界の動向をしっかりつかみながら、改善・進化を進めていきたいと考えております。また、CRMにおいては、日本のものづくりや贈答文化、しつらいに興味をもっていただく契機の入口の敷居を下げ、使う方を増やすこと、また修理サービスの拡充などで経年変化を愉しみ、愛着をもって長く使っていただける関係を結んでいくことが必要です。
今後の展望(チャレンジしたい事)についてお聞かせ下さい。
今年(2025年)1月、日本の工芸を世界へ繋いでいく一歩を踏み出すため、ロゴデザインをリニューアルしました。今まで国内で培ってきた工芸業界のSPA事業や、全国のものづくりのメーカーさんへの支援事業をさらに一層推し進め、現代の暮らしに工芸が浸透する社会を築きながら、日本の工芸を世界へ広げていく挑戦をはじめます。
同じEC・通販業界、CRMに携わる方々へ向けてメッセージをお願いいたします。
改めまして、この度はブランド部門賞に選んでいただき、ありがとうございます。
「日本の工芸を元気にする!」というビジョンを実現するために、これからも誠実にものづくりを積み重ね、一人でも多くの方に日本の工芸を取り入れた暮らしを選択いただけるよう、真摯に頑張ってまいります。